vol.23【後輩とのコミュニケーションが難しい】

産業看護職駆け込み寺
産業保健師 今田
産業保健師 今田

『産業看護職駆け込み寺』は、「保健事業に携わる人の情報誌 へるすあっぷ21」で、2020年4月号~2022年3月号まで連載されました。

産業看護職のさまざまなお悩みに、ベテラン産業保健師の今田が教科書的な正解とはちょっと離れた斜めの視点(?)からお答えしています。

今月のお悩み <2022年2月号>

後輩とのコミュニケーションが難しい

 後輩保健師の指導役を任されています。自分の考えをわかりやすく話しているつもりですが、なかなか伝わっていないと感じることもしばしばです・・・・・・。
 どうすれば、スムーズなコミュニケーションができるでしょうか。

後輩の指導を任されて奮闘中とのこと。

こちらの考えが思うように伝わらないのは、もどかしいですよね。

また、私たち産業看護職は従業員からも同じような相談(グチ?)を聞くことがあります。

そのたびに、どんな業界・職種でも、後輩育成で先輩のストレスがたまるのは同じなんだなと実感します。

では、従業員から相談されて私が何をお伝えするかというと、まずは距離を置くことをおすすめしています。

物理的にも心理的にも少し離れて、『客観的な視点から後輩との関係性を眺めてみる』という意味です。

私は卒後3年目のとき、後輩(新卒看護師)のプリセプターをやりました。

私が当然だと思うことが後輩には伝わらず、困惑したり、憤慨したり、落ち込んだり・・・・・・。

そんなとき、1つ上の先輩が声をかけてくれたんです。

「(後輩の)○○さんはよくがんばってるよ。今田さんも辛抱強く教えてるよね」と。

周りがそんなふうに見ていたと初めて知り、行き過ぎた責任感で後輩にも自分にも厳しすぎたのだと気づきました。

それ以来、モヤモヤが減ったことを覚えています。

関係性をとらえ直したら、次は価値観の違いを認めるように意識してみるとよいですよ。

もちろん、あなたも十分理解していると思います。

でも意外と、「この業務はここまでやって当たり前」「看護職としてこうあるべき」など、あなたの価値観だけが正解になっていませんか?

ちなみに私は、「先に相手の考え・想いを聞く」「相手のメリットも伝える」という2つを心がけています。

人は、自分の話を聞いてもらい尊重されていると思えば、相手の話にも聞く耳をもちます。

それに、意義がわからないまま行動させられるのは大きな負担ですから。

あなたには物足りなく感じたとしても、後輩にも大切にしている価値観があって、真摯に業務に向き合っています。

もっと成長したいと思っているし、成長できたときは喜んでいますよ。

『後輩の考えを聞いて、あなたの考えを伝え、双方が納得できる着地点を探すひと手間』をかけてみてはいかがでしょうか。

そして、丁寧なフィードバックで支えてあげましょう。

ささやかな成長でも一緒に喜び合う関係性を築けたら素敵ですよね。

また、もっと大きなスケールでアプローチしてみるのもおもしろいですよ。

たとえば、組織風土づくりと後輩育成の一石二鳥を狙います。

グループダイナミクスの考え方である「集団内の大多数のメンバーが共有する判断基準や思考様式がメンバー個々に良くも悪くも影響を与える」を活用します。

『組織のメンバー全体にあなたの考えを浸透させつつ、その影響力を使って後輩の価値観や行動規範をつくる』という壮大なプロジェクトになりますが(笑)。

コミュニケーションには“相手への関心と理解”が必要です。

それは看護の柱でもありますよね。

後輩とともにお互いを理解し合って、一緒に成長していきましょうよ。

それがあなたのお悩みを解決する最も理想的な方法なのではと思います。

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