vol.22【健康管理室のイメージを変えたい】

産業看護職駆け込み寺
産業保健師 今田
産業保健師 今田

『産業看護職駆け込み寺』は、「保健事業に携わる人の情報誌 へるすあっぷ21」で、2020年4月号~2022年3月号まで連載されました。

産業看護職のさまざまなお悩みに、ベテラン産業保健師の今田が教科書的な正解とはちょっと離れた斜めの視点(?)からお答えしています。

今月のお悩み <2022年1月号>

健康管理室のイメージを変えたい

 健康管理室やそこで仕事をしている私たち医療職に対するイメージがあまりよくありません。従業員には、身体の不調や悩みごとなど、ささいなことでも気軽に相談してほしいのです・・・・・・。
 どうすればイメージを変えることができるのか、悩んでいます。

私たち産業看護職は、対象者の健康と安全と幸せを願って活動していますよね。

でも、それが対象者に伝わっているかというと、なかなか難しいようです。

たとえば、健康管理室は

「健診結果が悪いと呼び出されて説教されるところ」
「メンタルヘルス不調の人が行くところ」

など、ネガティブなイメージが定着していることも珍しくありません。

また、ふだんの私たちは専門職として、感情を抑えてふるまうことが多いと思います。

それも近寄りがたさの一因になっているかもしれませんね。

そこで、まずは“身近な存在の産業看護職&健康管理室”をPRしてみてはいかがでしょうか。

ポピュレーションアプローチに合わせて、

対象者への温かなメッセージ、
人柄がわかるエピソードも含めたスタッフ紹介、
健康管理業務への情熱、
「こんなこともやってます」的な業務紹介、

などを繰り返し伝えます。

また、対象者のフィールドに出かけて行って、コミュニケーションをとるのも効果的ですよ。

人は弱っているときに、顔も知らない・話もしたことない専門職に相談に行くのは、かなり勇気が必要です。

対象者にとって、“よく姿を見かける、いつも笑顔で挨拶してくれる、気さくに話しかけてくれる”そんな存在になればこそ、悩んだときあなたの顔が浮かぶのですから。

そこでおすすめなのが全員面談です。

私はかつての勤務先で、健康管理室の“場所と人に慣れてもらう”ために、健診結果にかかわらず全従業員に保健指導を実施していました。

開始2年目で早くも、課長が部下を健康管理室へ送り出してくれたケースが2件もあったんです(それぞれ別の課長です)。

部長が各課長へ、健康管理室を活用するようにと訓示してくれていたからだと、後日知りました。

上司も部下も全員が健康管理室の雰囲気を知っていたので、上司はあまり構えずに指示し、部下も抵抗なく来室してくれたようです。

全員面談の効果を実感した出来事でした。

毎年全員に実施するのは無理でも、数年かけて一巡するとか、健診時の問診を活用するなど方法はあると思います。

それから、日ごろの何気ないひと言が、「健康管理室は特別なことがなければ行ってはいけない」と思わせている可能性もあります。

たとえば、「何かあったら来てね」「困ったことがあれば相談して」というフレーズです。

以前、「何かあったら来てね」と伝えたら、「『何か』って何ですか?」と聞かれて言葉に詰まったことがありました(笑)。

私たちはささいなことでも全然かまわないと思っていますが、

「こんなことで困っているのは自分だけだと思っていたから」
「この程度のことで相談に行くのは恥ずかしかった」
「保健師さんも忙しいのに申し訳ないと思って」

などと言われて愕然とすることもありますよね。

私は、産業看護職の想いや情熱が対象者に伝わっていないのは、本当にもったいないことだと思っています。

あなたの温かな想いが対象者さんたちに届きますように。

無料メールマガジン【ピュア通信】のご案内

ピュア産業看護事務所の保健師今田から、
毎週火曜日にメルマガを配信中です!

業務のヒントや経験談(失敗談も ^^;)、
読者さんからの感想やご質問のお返事など、
気軽に読んでいただける内容をお届けしています。

よろしければこちらから登録してくださいね。
 ↓ ↓ ↓

タイトルとURLをコピーしました